前回は、腰や骨盤は意識しない方が良いこと、そして、股関節の使い方を間違った場合の解説をしました。
→【股関節の使い方の基本 #3】腰の動かし方、骨盤の動かし方
今回は、股関節の動きと、ゴルフスイングにおける下半身の動かし方の解説です。
- ゴルフスイングにおける下半身の動きは、股関節の動き
- 下半身の動きは、太ももとお尻の筋肉を使う
- ゴルフスイングは下半身から始動して下半身でフィニッシュ
- 下半身は回さない。股関節を内旋させるだけ
ゴルフスイングにおける下半身の動きは、股関節の動き
下半身の動きは、股関節とヒザの動きが全て
ゴルフスイングにおける下半身の動きは、股関節の動きが中心です。
股関節の動きを補助する役目がヒザの動きになります。
ゴルフスイングにおける下半身の解説では、腰や骨盤の動きについての解説が多く見受けられますが、意識するのは、腰や骨盤ではなく股関節です。
ゴルフスイングは下半身の動きが全てです。
下半身が正しく動かせないと、綺麗なスイングをすることは不可能です。
下半身の動かし方を難しくする感覚的な表現
私がゴルフを始めたばかりの頃、様々な書籍・レッスン動画・DVDを見ました。
下半身の動かし方に関する解説はたくさんありましたが、股関節の動きについて詳しく解説しているものは見付ける事が出来ませんでした。
もしかしたら高額な有料動画・メルマガで配信しているのかもしれませんが・・・
プロゴルファーはもちろん、レッスンプロやアマの上級者たちは練習の中で感覚的に下半身の動かし方を身に付けています。
下半身は正しく動かせるけど、指導するときは個人の感覚に頼るしかありません。
感覚的な表現で下半身の動きを解説する事は、悪しき慣習と言えます。
例えば、
- 壁を作る(右側に壁、左側に壁)
- 腰を切る
- 右足重心(右足軸)
- パンツの右太ももにシワをつくる
- ヘソを飛球線方向へ向けて打つ
- 左腰を後ろに引く(右利きの場合)
ゴルフ以外のスポーツだと
- 膝を曲げる
- 腰を落とす
- 足を大きく踏み出す
などなど、下半身の動かし方を表す感覚的な表現はたくさんあります。
これらは全て股関節の動き解説している事になります。
感覚的な表現にはワナがある
股関節の動かし方(内旋運動)を理解すれば、感覚的な言葉もなるほどと理解出来ます。
ゴルフスイングの感覚は人それぞれ。
感覚的な表現で伝えようとしても、ごく一部の人にしか伝わりません。
そして、「感覚」に頼った練習には、甘いワナが潜んでいます。
例えば、右側に壁を作るという表現
股関節を使えていない人にとっては、最初はなるほどと思う表現です。(実際、私もそうでした)
しかし、右側に壁を作ることを意識しながら練習していると、いつの間にか身体全体を右側に傾ける悪いクセが身についてしまいます。右足重心でと言われても同じことが言えます。最初はそれが正しく機能しても、毎回そのことを意識していると身体の軸が右側にブレる動きになってしまいます。
下半身がフラつく、安定しない人は感覚的な表現の罠にハマっている可能性があります。
バックスイングでは股関節を内旋運動させると理解していれば、右側に傾いたりすることはありませんし、下半身の動きが悪い時は内旋運動が不順分であったと修正することも容易です。
「感覚」は、多くの練習を積み上げてきた結果、得られるものです。
初心者が、最初に「感覚」を意識して練習することは、そもそも間違いなのです。
下半身を動かす筋肉は、お尻と太もも
アドレスからフィニッシュまで、常にお尻と太ももは意識する
下半身の動きは、ゴルフスイングで大きなパワーを生み出します。
下半身を動かすための筋肉は、太ももの筋肉とお尻の筋肉です。
アドレスからフィニッシュまで、ゴルフスイングでは常に太ももとお尻を使います。
太ももの筋肉とお尻の筋肉を使えていないと、正しい下半身の動きは生まれません。
股関節の動きを身につけるには、ストレッチ・筋トレで太もも・お尻の筋肉に刺激を与えることが近道になります。
→【1日30分/週1回】自宅でできるゴルフの為の下半身トレーニング
→【ゴルフの為のストレッチ#6】股関節・太もも・お尻まわりの筋肉をほぐす
腰や骨盤を意識すると、太ももとお尻の筋肉に意識がいかない
下半身を動かすとき、腰や骨盤を意識してはいけません。
腰や骨盤を意識すると、太ももとお尻の筋肉が使えず、背中や脇腹の筋肉を無意識に動かしてしまいます。
これでは、正しい下半身の動きをすることは不可能です。
スイング中は、常に太ももとお尻の筋肉を使うようにしてください。
太ももとお尻の筋肉を使って股関節を動かします。
スイングは、下半身から始まり下半身で終わる
ゴルフスイングは、常に下半身が主体の動きです。
・アドレスでは、股関節の屈曲で前傾姿勢をとります。
・バックスイングからトップまでは、右股関節を内旋運動させます。
・トップからの切り返しからフィニッシュまでは、左股関節を内旋運動させます。
・骨盤を始め、背骨・体幹・腕・ヒジは全て下半身の動きに連動した動き。
下半身の動きはおろそかになっていては、ゴルフスイングは成り立ちません。
下半身の動きに連動していないスイングは、「手打ちスイング」になります。
上半身、特に腕に力が入り過ぎている場合も、下半身の動きに制限がかかってしまい「手打ちスイング」になってしまいます。
ゴルフスイングはアドレスからフィニッシュまで、常に下半身を意識することが鉄則です。
下半身を回す意識は、スイングを狂わせる
下半身の動かし方で注意しなければいけない事は、腰や骨盤を回す意識を持たないこと。
腰や骨盤を回す意識をもっている間は、正しい下半身の動きは見付けることができません。
意識することは、左右の股関節の内旋運動だけ。
股関節の内旋運動だけを意識すると、腰や骨盤を回す意識は無くなります。
下半身を動かすとき、腰や骨盤の動きを意識すること自体が間違いです。
下半身の動きは、股関節の動き。
意識するのは、太ももの筋肉とお尻の筋肉です。
最後に
下半身の動かし方を正しく身に付けることが出来れば、上達のスピードアップに繋がります。
股関節の動かし方が分かっていれば、自分自身でスイングの修正することもできます。
ゴルフスイングにおいて、下半身の動きは絶対必要な動きです。
特に、初心者が股関節の動き(内旋運動)を身に付けることは非常に大変です。
ゴルフは、下半身の動かし方を身に付けることから始まります。
背骨の使い方の解説、第一回。
股関節から生み出されたパワーは背骨を伝ってゴルフクラブに伝わります。
下半身の動きを100%上半身に伝えるための背骨の使い方の解説です。
身体の使い方のまとめ解説です。
「股関節」「肩甲骨」「背骨」「腕」「肘」「手首】の6つの項目についての解説をまとめています。
この6つの動きを正しく身につければ、あなたのゴルフスイングの基本は完成します。
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