前回は、スイング中の右手首のヒンジ(背屈)の動きについての解説でした。
→【手首の使い方の基本 #2】右手首のヒンジの動きでスイングは激変する
今回は、左手首を掌屈させるタイミングについての解説です。
- 左手首はコックの動き+掌屈の動き
- トップで左手首を背屈させる動きは絶対ダメ
- 左手首の掌屈は、必ず必要な動き
- 左手首を掌屈させるタイミングは3種類
手首の動きを身につけるには、ストレッチ・筋トレで前腕の筋肉に刺激を与えることが近道になります。
→【1日30分/週1回】自宅でできるゴルフの為の腕・肩まわりトレーニング
→【ゴルフの為のストレッチ#3】肩・腕・肘まわりの筋肉をほぐす
左手首はコックの動き+掌屈の動き
バックスイングからトップにかけて、左手首はコックの動きがメインになります。
トップからの切り返し・インパクトにかけて、どこかのタイミングで「掌屈」の動きを入れます。
この左手首の掌屈の動きは、必ず取り入れなければならない非常に重要な動きになります。
バックスイングからトップ 左手首はまっすぐ伸ばす
左手首をまっすぐ伸ばそうという意識は必要ありません。
コックを入れようという意識も必要ありません。
右手の外旋の動き、左手の水平挙上の動きに合わせていれば、左手首は自然とコックの動きが入ります。
バックスイングでコックを入れるタイミングは人それぞれ
ジョン・ラーム選手は、コックを入れるタイミングが遅いです。
左手が地面と平行になったくらいからコックの動きが入ります。
キャメロン・チャンプ選手は、コック・右手首のヒンジ(背屈)の動きを入れるタイミングが早いです。
バックスイングの始動とほぼ同時にコックの動きが入り始めています。
左手首のコックを入れるタイミングは、人それぞれ。
コックを入れるタイミングが遅いスイングを「ノーコック打法」と呼ぶ人がいますが、ゴルフスイングでコックの動きは必ず入ります。
ノーコックという表現に惑わされないように注意してください。
左手首を甲側に曲げる「背屈」の動きは絶対にやってはいけない動き
トップの位置で、左手首が甲側に曲がる「背屈」の動きは絶対にNGです。
この動きが出てしまう原因は、2つ。
- 右手の外旋・右手首のヒンジ(背屈)の動きが出来ていない
- 左手首に力が入っている
- 正しいグリップで握れていない
右手の外旋の動き・右手首のヒンジ(背屈)の動きが出来ていれば、左手首が背屈することはありません。
→ゴルフスイング【グリップの基本 #2】右手の握り方と小指の位置
→ゴルフスイング【手首の使い方の基本 #2】右手首のヒンジの動かし方
左手首をまっすぐ伸ばそうという意識が、結果的に甲側に曲がる原因になることもあります。
左手首の力をゆるめるとダメですが、必要以上に力をいれないことが大切です。
また、どうしても左手首が甲側に曲がってしまう人は、正しいグリップで握れていない可能性があります。
左手のグリップを見直す必要があります。
→ゴルフスイング【グリップの基本 #1】左手の握りはゴルフで一番大切です
左手首を掌屈させるタイミング
左手首はトップからインパクトの間に必ず「掌屈」の動きを取り入れる必要があります。
掌屈の動きを入れないと、フェースが開いてインパクトしてしまいます。
スイング中に左手首を掌屈させるタイミングは3種類あります。
左手首の掌屈のタイミング1 バックスイングからトップ
バックスイングからトップのタイミングで左手を掌屈させている主な選手は
- ダスティン・ジョンソン選手
- ブルックス・ケプカ選手
- 渋谷日向子選手
トップで左手首を掌屈させていると、見た目にもすぐ分かります。
一般的にトップで左手を掌屈させる動きは「何か特別なスイング」という扱いをうけてしまいがちですが
左手首を掌屈させるタイミングが早いだけのことです。
この動きによるデメリットはありません。
トップで左手首を掌屈させたからといって飛距離アップに繋がることもまりません。
むしろ切り返しからインパクトにかけて左手首を掌屈させるタイミングを気にしなくていいので、初心者ゴルファーにはお勧めのタイミングです。
左手首の掌屈のタイミング2 トップからの切り返し
トップから切り返しのタイミングで左手を掌屈させている主な選手は
- キャメロン・チャンプ選手
このタイミングで左手首を掌屈させる選手は少ないです。
左手首の掌屈のタイミング3 インパクトゾーン
インパクトゾーンに入ってからのタイミングで左手を掌屈させている主な選手は
- 松山英樹選手
- ほか多数
インパクト直前で左手首を掌屈させる選手が一番多いです。
ほとんどの選手がこのタイミングで左手首を掌屈させています。
初心者ゴルファーはスイング中に気を付けるポイントがたくさんありますので、インパクト直前のタイミングで左手首を掌屈させるのはお勧めしません。
このタイミングで左手首を掌屈しようとすると、他の動きが疎かになりミスショットする可能性が高くなります。
また、左手首を掌屈させるタイミングが遅すぎると、フェースが開いた状態でインパクトを迎えてしまいますので、ボールはスライスしてしまいます。
トップで左手首を掌屈させるタイミングがお勧め
先程も述べましたが、左手首を掌屈させるタイミングはバックスイングからトップのタイミングがお勧めです。
特に初心者ゴルファーはスイング中に注意するべきポイントがたくさんありますので、なるべく早いタイミングで左手首の掌屈の動きを作っておいた方が余計なことを考えなくてすみます。
最終的には、あなたの好きなタイミング・ナイスショットが出やすいタイミングを見付けください。
手首の動きを身につけるには、ストレッチ・筋トレで前腕の筋肉に刺激を与えることが近道になります。
→【1日30分/週1回】自宅でできるゴルフの為の腕・肩まわりトレーニング
→【ゴルフの為のストレッチ#3】肩・腕・肘まわりの筋肉をほぐす
手首の使い方の基本のまとめです。
スイングでの優先順位は、股関節>背骨>肩甲骨>腕>肘>手首です。
手首は一番最後です。
身体の使い方の基本が身に付いていることが、正しい手首の動きを生み出します。
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