前回は、スイングの回転軸と背骨の関係について解説をしました。
今回は、背骨を側屈させることで肩を縦に回す動きについて解説します。
- 肩は首と垂直に回る
- 前傾姿勢をキープできれば肩は縦に回る
- 肩を縦に回す動きは、「股関節の内旋」と「背骨の側屈」
- 肩を縦に回すには、腹斜筋の柔軟性も必要
- 【重要】肩を回そうと意識しないことが大切
肩のラインは、必ず首と直角に回る
肩のラインは、首に対して「必ず直角に」回転します。
必ずです。
つまり、前傾姿勢をキープしたスイングができれば、「必ず」肩は縦に回ります。
頭が上がる、伸び上がる、腕を振る、こういったスイングだと肩は横にしか回りません。
肩を縦に回すための「股関節の内旋運動」と「背骨の側屈」
肩を縦に回すスイングは、フィニッシュまで前傾姿勢をキープすること。
前傾姿勢をキープするために必要なことは、3つ。
- 必ず下半身リードであること
- 「左股関節の内旋」と「背骨の右側屈」の動き
- 左腹斜筋の柔軟性
下半身リードじゃないと、身体は伸び上がってしまう
下半身リードとは、トップからの切り返しで股関節から始動すること。
切り返しからフィニッシュまで、常に下半身の動きが先行していること。
下半身リードが出来ない原因は、
- 上半身でスイングしている
- 股関節の動きが止まってしまう
- 背骨の側屈ができていない
大切なことは、インパクトゾーンでも下半身の動きに意識が向けられているかということ。
ボールを打つ意識が強すぎると、必ず上半身リードのスイングになってしまいます。
上半身に意識が向けられると、下半身の動きが止まってしまいます。
また、上半身リードのスイングは、頭が上がったり伸び上がったりする原因となります。
下半身リードは、肩を縦に回すための絶対条件です。
伸び上がったスイングだと、肩は横にしか回りません。
肩を縦に回すための、「左股関節の内旋運動」と「背骨の右側屈」の動き
下半身リードのスイングを完成させる大切な要素は、「左股関節の内旋運動」です。
右股関節の内旋運動は、バックスイングからトップにかけて重要な動きです。
トップからの切り返しで、左股関節の内旋運動を始めます。
左股関節の動きをフィニッシュまで先行させることが、下半身リードのスイングです。
次に、左股関節の内旋運動に合わせて、背骨を右に側屈させます。
股関節の動きだけだと、頭が動きます。
頭を動かさないために、右側屈をおこないます。
左股関節の内旋運動、背骨の右側屈。
この2つの動きが、下半身リードの動きの基本です。
下半身リードができれば、前傾姿勢はキープできます。
前傾姿勢がキープできれば、肩は縦に回ります。
肩を縦に回すための、腹斜筋の柔軟性
左腹斜筋の柔軟性がないと、肩を縦に回すことは難しいと言えます。
左腹斜筋の柔軟性は、インパクトゾーンにおいて前傾姿勢をキープするために不可欠です。
前傾姿勢をキープしたまま左股関節を内旋させる動きは、左腹斜筋の柔軟性が必要です。
左腹斜筋の柔軟性が低いと、前傾姿勢は崩れます。
前傾姿勢が崩れると、頭が上がります。
頭が上がると、肩を縦に回すことができません。
背骨の側屈の動きを身につけるには、ストレッチ・筋トレで背中・腹筋まわりの筋肉に刺激を与えることが近道になります。
→【1日30分/週1回】自宅でできるゴルフの為の体幹トレーニング
→【1日30分/週1回】自宅でできるゴルフの為の腹筋トレーニング
→【ゴルフの為のストレッチ#5】腰・骨盤まわりの筋肉をほぐす
【重要】肩を回そうとする意識は肩の動きを制限してしまう
肩を縦に回す方法について解説してきましたが、最後に矛盾するようなことを言ってしまいます。
「肩を回そう」と意識しない方が良い。
肩は、肩甲骨の動きと連動しています。
肩甲骨・肩の動きに連動して、腕が動きます。
肩の動きだけを意識すると、肩甲骨の動きが制限されてしまいます。
肩甲骨の動きが制限されると、腕の動きも制限されます。
左股関節の内旋運動と背骨の右側屈の動きで肩は縦に回ります。
肩を回そうと意識しても、肩は縦に回ります。
しかし、肩が縦に回っても、その先のフィニッシュで腕の動きに制限がかかってしまうと、本末転倒になります。
肩を回そうと意識するのではなく、肩甲骨を動かす意識でスイングしてください。
そうすれば、肩を縦に回したあとの動きも綺麗な動きになります。
背骨の側屈から始まる肩を縦に回すスイング
背骨を側屈させることで肩を縦に回す動きをまとめます。
- 肩は、必ず首と直角に回る
- 前傾姿勢をキープできれば肩は縦に回る
- 肩を縦に回すには、下半身リードが絶対条件
- 肩を縦に回す動きは、「左股関節の内旋」と「背骨の右側屈」
- 肩を縦に回すには、腹斜筋の柔軟性も必要
背骨の右側屈も、肩を縦に回すための絶対条件といえます。
頭を動かさないために、下半身のパワーを上半身に使えるために、背骨の側屈をしっかり身に付けましょう。
正しい身体の使い方が身に付けば、肩は縦に回ります。
肩甲骨の使い方の解説、第1回。
腕の動きの土台は肩甲骨の動きです。
肩甲骨を使えていないスイングは、窮屈なスイングになります。
肩甲骨を正しく使えることができれば、脱力してスイングする感覚が身に付きます。
身体の使い方のまとめ解説です。
「股関節」「肩甲骨」「背骨」「腕」「肘」「手首」の6つの項目についての解説をまとめています。
この6つの動きを正しく身につければ、あなたのゴルフスイングの基本は完成します。
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