前回は、ゴルフスイングにおける肩甲骨の動かし方を解説しました。
今回は、プロゴルファーのように肩をクルッと回転させる方法についての解説です。
- 首の付け根を軸にした、円運動を意識する
- 肩を回転させるためには、肩甲骨だけを動かす
- 肩は90度も回転していない
- 右肩を前に出すだけで、肩は回転する
肩の回転は首の付け根が軸
肩の回転は、首の付け根を軸にした円運動
肩のラインを回転させるとき、首の付け根を軸に回転していることを意識してください。
肩の関節を動かすことだけを考えていると、スムーズに回転させることができません。
肩の動きは、首の付け根を軸(中心)とした円運動です。
肩の回転は、肩甲骨を動かす
肩の回転は、左右の肩甲骨を動かします。
肩の関節を動かしても、肩のラインはスムーズに回転しません。
肩甲骨を動かして肩を回転させることにより、腕に余計な力をいれなくても腕を大きく動かすことが出来るようになります。
腕を脱力するように、腕はムチのように使うとか表現されることがありますが、これらの動きは肩甲骨の動きからなります。
肩甲骨の動きを身につけるには、ストレッチ・筋トレで上半身(背中・腕)の筋肉に刺激を与えることが近道になります。
→【1日30分/週1回】自宅でできるゴルフの為の上半身トレーニング
→【1日30分/週1回】自宅でできるゴルフの為の腹筋トレーニング
→【ゴルフの為のストレッチ#1】首まわりの筋肉をほぐす
→【ゴルフの為のストレッチ#2】肩甲骨まわりの筋肉をほぐす
→【ゴルフの為のストレッチ#3】肩・腕・肘まわりの筋肉をほぐす
肩の回転は、90度も回わさない
トップで肩を90度回転させるのは間違い
バックスイングからトップにかけて、肩は90度回すと言われます。
プロゴルファーのスイングを正面から見ると、肩は90度回転しているように見えます。
しかし、実際は90度も回転していません。
肩甲骨の柔軟性にもよりますが、肩は45度も回れば十分です。
肩の回転は、全て肩甲骨を動かすことで回転させます。
スイング中の肩の回転角度
首の付け根を軸にして、肩を左右に回転させる動きをします。
左肩が前方にでたところが、トップの肩の状態です。
リラックスしていることが条件で、左肩を無理に動かす必要はありません。
フィニッシュでは、両肩を前方へ回転させます。
トップの形から、右肩だけを前方へ回転させます。
肩をクルッと回転させる方法
1.肩の回転に腕の動きを合わせる
両肩に力を入れないリラックスした状態で前傾姿勢をとります。
腕の動きを加えて肩をトップの形まで回転させます。
肩を回転させる感覚を掴むだけでいいので、30度も回転させれば十分です。
右半分の肩を回転させて、両肩を前方へ回転させた状態がフィニッシュの姿勢です。
ゴルフスイング中の肩の動きは、これだけです。
- 常にリラックスした状態
- 肩を回転させて、左肩を前方へ
- 右半分を回転させて、両肩を前方へ
注意点として、左肩を後ろに引かないこと。
この動きが入ると、正しいフィニッシュの形が取れなくなります。
2.肩の回転に下半身の動きも合わせる
トップからの切り返しで、右肘を身体の前へセットします。
下半身リードと前傾姿勢をキープしていないと、この姿勢にはなりません。
セットした右肘を支点にして、右肩を前方へ回転させます。
肩の関節を動かすのではなく、右肩甲骨を大きく動かします。
右肩甲骨の動きを早くすると、大きなパワーを生み出すことができます。
切り返しからフィニッシュの動きの中で、左肩を後ろに引く動きをしてはいけません。
左肩の回転運動が加わると、正しいフィニッシュが取れなくなります。
フィニッシュでは、両肩が前方へ回転していることを確認してください。
3.肩を回転させる目的
肩を回転させる目的は、手首を動かすことにあります。
手首を加速させながら身体の前方へ動かします。
手首はクラブの円運動の軸になります。
回転の軸である手首を飛球線方向へ加速させ、クラブを円運動させるとヘッドが走ることに繋がります。
肩の動きや、腕の動きでクラブを振るのではなく、肩の回転で手首を加速させる意識を持てば、余計な力みが入らなくてすみます。
右肩の腱板を損傷しないように注意する
ヘッドが走ると、負担も大きくなる
肩の回転を意識すると、ヘッドスピードが確実に上がります。
ヘッドが走ることによって、身体への負担も大きくなります。
慣れない間は、肩の回転のスピードを抑えながら練習してください。
正しいスイングが出来ていると、背中や肩甲骨まわりが筋肉痛になります。
スイングで生まれた大きな力を背中の筋肉で支えているからです。
肩甲骨まわりが筋肉痛になると、少し成長できたと実感できます。
肩甲骨が動いていないと、右肩の腱板を損傷してしまう
肩の回転は、必ず肩甲骨を動かします。
左右の肩甲骨を動かして、両肩を前方へ回転させることができればスイングで生まれた力は肩の回転軸である首の付け根に集まります。
この力を、背中の筋肉で支えることになります。
右の肩甲骨を使わずに、肩の関節を動かしてスイングすると右肩が回転しません。
この場合、右肩がスイングの軸(支点)になってしまいます。
スイングで生まれた力は右肩に集中してしまい、右肩周辺に大きな負荷がかかります。
右肩だけで負荷を吸収することは不可能なので、右肩の筋肉・腱板を損傷してしまうことに繋がります。
最悪の場合、右肩腱板の断裂や肩の脱臼にも繋がります。
ヘッドスピードが上がるほど身体への負担は大きくなります。
このとき、身体の使い方を間違えると、大きなケガをしてしまう原因になります。
肩甲骨を動かすことは、ケガの予防に繋がります。
常に肩甲骨を動かすことを意識して、スイングしてください。
肩をクルッと回転させる方法 まとめ
- 首の付け根を軸にして、肩を回転させる
- 肩の回転角は、45度前後
- フィニッシュでは、両肩を前方へ回転させる
- 肩の回転の目的は、手首を加速させること
首の付け根を軸にして、肩を回転させる意識を持ってください。
肩を回転させる目的は、手首を加速させること。
手首を最短距離で加速させることを意識すると、腕の動きに無駄がなくなります。
肩甲骨の動きを身につけるには、ストレッチ・筋トレで上半身(背中・腕)の筋肉に刺激を与えることが近道になります。
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→【ゴルフの為のストレッチ#1】首まわりの筋肉をほぐす
→【ゴルフの為のストレッチ#2】肩甲骨まわりの筋肉をほぐす
→【ゴルフの為のストレッチ#3】肩・腕・肘まわりの筋肉をほぐす
肩甲骨の使い方の解説、最終回。
これまでの肩甲骨の使い方の解説をまとめています。
肩甲骨をうまく使えるようになれば、スイング中の余計な「力み」が無くなります。
「腕」じゃなく、「肩甲骨」でスイングできるようになりましょう!
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