前回は、グリップにおける親指の収め方の解説でした。
→【グリップの基本 #3】左右の親指の位置が悪いとスイングは乱れます
今回は、正しく握れているかのチェックポイントをまとめました。
※解説の内容は4スタンス理論と密接な関係がありますので、あなたが4スタンス理論のどのタイプなのかを判別してから読むことをお勧めします。
4スタンス理論のタイプ別の判別方法はこちらから
→【4スタンス理論の基本 #1】1人で簡単にできるタイプ診断方法
正しい握り方のチェックポイントとは、
- 手の大きさ・握力は、握り方に関係ない
- 4スタンス理論のタイプに合わせているか
- 左手は、手の甲が飛球線を向いているか
- 右手の小指は?左右の親指は?
- グリップに隙間がなく、一体感があるか
チェックポイント#1 手の大きさや握力は関係ない
- 手の大きさによって、グリップの握り方を変える
- 手の握力によって、グリップの握り方を変える
これは、どちらも間違いです。
手の大きさや握力を基準にして、グリップの握り方を決める必要はありません。
グリップの握り方は、4スタンス理論のタイプに合わせることが正解です。
ジュニアの女の子でも、男子プロでも、4スタンス理論のタイプが同じなら握り方も同じになります。
チェックポイント#2 グリップは左手の握り方で決まる
握り方は4種類
- A1タイプは、指先・斜め握り
- A2タイプは、指先・まっすぐ握り
- B1タイプは、手のひら・まっすぐ握り
- B2タイプは、手のひら・斜め握り
パームグリップか、フィンガーグリップか。
まっずぐ握るか、斜めに握るか。
4スタンス理論のタイプによって明確に分けられます。
握り方に流行は存在しません。
左手グリップの詳しい解説はこちら
左手の甲が飛球線を向いていること
左手のグリップが正しく握れているかどうかの基準は、手の甲が飛球線を向いているかどうかで判断することをお勧めします。
左手の甲は、アドレス・トップ・インパクトとチェックする場面が多々あります。
グリップからインパクトまで、一貫して左手の甲を意識することのメリットは大きいです。
親指と人差し指のY字の向きを基準にして、グリップの握りをチェックする人がいますが、私はお勧めしません。
スイング中に、Y字の向きを意識する場面が皆無だからです。
グリップの時だけ意識することのメリットはありません。
そして、左手の甲の向きがおかしくても、Y字の向きが正しいことだってあります。
甲の向きと、Y字の向き、どちらが大切かというと甲の向きです。
1つの目安としてY字の向きを確認することは良いと思いますが、明確な基準は左手の甲の向きで確認するようにしてください。
チェックポイント#3 右手の握り方と小指の収め方
右手の握り方は、左手と同じです。
右手と左手の握り方が異なることはありません。
右手の小指の収め方は3種類。
- オーバーラッピング
- インターロッキング
- テンフィンガー(ベースボール)
3種類それぞれに、メリット・デメリットがあります。
例えば、インターロッキングはしっかり固定されるメリットがありますが、左手の人差し指の自由が奪われます。
人差し指と薬指をメインに握るA1・B1タイプの人は、人差し指でしっかり握れるオーバーラッピングが合うかもしれません。
右手小指をケガしている人は、テンフィンガーグリップだと小指を気にする心配がありません。
右手グリップの詳しい解説はこちら
チェックポイント#4 スイングの邪魔をしない親指の収め方
- 左手親指の添え方は、ショートサム・ロングサムの2種類
- 右手親指は、クラブの上に添えない
- 親指でクラブをコントロールしないこと
左手親指を短く添えるショートサムは、4スタンス理論のパラレルタイプにお勧め。
左手親指を伸ばして添えるロングサムは、4スタンス理論のクロスタイプにお勧め。
あくまでもお勧めであって、必ずというわけではありません。
ただし、親指の添え方が悪いとケガをする原因になることもありますので注意してください。
右手も左手も、親指で簡単にクラブを操作できます。
スイングにおいて、これは大きなデメリットになります。
親指でクラブを操作しない。
クラブを操作できないような添え方が、親指の正しい添え方ともいえます。
親指の添え方の詳しい解説はこちら
チェックポイント#5 手とクラブに一体感はあるか?
正しい握り方は、手とクラブに一体感が生まれる
手とクラブの一体感とは?
- クラブの動き・重さが感じられる
- クラブの操作性が高い
- 違和感が無く、グリップのことを忘れる
一体感とは文字通りあなた自身の感覚なので、文章での説明は難しいです。
意識的にクラブを操作してはダメですが、それでもクラブを自由に操れる状態であることは大切です。
また、正しい握り方で一体感を得られるとグリップの握り方が気にならなくなります。
親指や小指の収まりが悪いと、常に違和感を感じることになります。
右手と左手に隙間はありませんか?
左右の手の間に隙間があるとスイング中にクラブがブレてミスショットの原因になります。
右の手はなるべく密着させて握るようにするとクラブとの一体感が生まれます。
軽くてもダメ、強過ぎてもダメ。自在にクラブを操れるよな必要最小限の力加減を見付けてください。
チェックポイント#6 その他の注意点
タコが出来る位置は、左手のパワーライン上
ほとんどの人は、練習したら手にタコが出来ます。
基本的にタコが出来る位置は、左手のパワーライン上です。
それ以外の場所にタコが出来た場合、グリップがズレている可能性があります。
4スタンス理論のタイプによってパワーラインは異なります。
ごく希にタコが出来ない人もいます。
ですが、タコが出来ないことを目標(理想)にする必要はありません。
パワーライン上とは違う場所にタコができないようにだけ気を付けてください。
ミスショットが連発するとき、スイングよりグリップを疑う
練習中・ラウンド中、同じようなミスが連発する事があると思います。
その時は、まずグリップが正しく握れているか確かめてください。
ミスをするとまずはスイングを疑ってしまいがちですが、最初に確認するべきなのはグリップです。
グリップは自然にズレてしまうものです。
アドレスで、毎回同じルーティーンを取るようにするとグリップのズレも起こらなくなります。
インパクトの瞬間だけ力を入れるのは間違い
グリップの力の入れ方について色々な解説があります。
・常に軽く握る
・常に強く握る
・インパクトの瞬間だけ強く握る
一番やってはいけないのが、インパクトの瞬間だけ強く握ることです。
アドレスからフィニッシュまで同じ力で握ってください。
強く握る・弱く軽く握るかは個人の感覚の問題です。
大切なのはスイング中にクラブがブレないこと。
強すぎてもブレるし、弱すぎてもブレます。
クラブがブレない必要最小限の力で握るのが、グリップの正しい力加減です。
グリップのまとめ
グリップはゴルフにおいて一番大切です。
正しいグリップで握れていないと、正しいスイングは出来ません。
自分に合ったグリップを身に付けて、常にグリップを意識しながら練習・ラウンドをしてください。
グリップの基本が分かったら、グリップを握る強さをチェックしてみてください。
強く握るのか、ゆるゆるで握るのか?
正しい強さで握れているか、簡単にチェックできます。
アドレスの基本の解説、第1回。
スタンス幅の基準についての解説です。
スタンス幅=肩幅が定説ですが、スタンス幅の基準は3種類です。
「肩幅」「腰幅」「首幅」の3つについて解説します。
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