今回からアドレスの基本を解説します。
1回目は、スタンス幅についての解説です。
※解説の内容は4スタンス理論と密接な関係がありますので、あなたが4スタンス理論のどのタイプなのかを判別してから読むことをお勧めします。
4スタンス理論のタイプ別の判別方法はこちらから
→【4スタンス理論の基本 #1】1人で簡単にできるタイプ診断方法
スタンス幅の基準
- スタンス幅の基準は、腰幅
- 肩幅は、ドライバー・フェアウェイウッド
- 腰幅は、アイアン・ユーティリティー
- 首幅は、パター・ショートアプローチ
- 傾斜地では、安定してスイングできるスタンス幅で
スタンス幅の基準は肩幅じゃない
スタンス幅は、骨盤を基準とした腰幅である
スタンス幅は、肩幅・腰幅・首幅の3種類あります。
特に、全てのスタンス幅の基準は腰幅であるといえます。
両足は、骨盤とつながっていますから、
スタンス幅を考えるとき、腰幅(骨盤の幅)を基準に考えることが理にかなっています。
基準の腰幅より少し広めが肩幅。
基準の腰幅より少し狭めが首幅です。
肩幅と両足には何の関係性も無い
なぜ、スタンス幅の基準は肩幅と言われているのか?
ただ、見た目が肩幅に近いだけだからです。
スイング動作の中で、両足と肩幅の関係性はゼロです。
スイング中、両足と骨盤の動きは密接な関係性があります。
両足の動きと密接な関係性がある骨盤の幅を基準に取るほうが自然と言えます。
スタンス幅を腰幅にするとパワーと安定性の両方に優れたバランスの良いアドレスを取ることができます。
スタンス幅#1 腰幅
文字通り、骨盤の幅に両足を揃えるスタンス幅です。
骨盤の大きさは人によって差が大きいので、同じ身長の人でも腰幅に差が出る傾向にあります。
腰幅は、アイアン・ユーティリティーで使われることが多いスタンス幅です。
安定性を重視するプロは、ドライバーでも腰幅でスイングする傾向があります。
スタンス幅を腰幅にするメリット
股関節の可動域を確保しつつ安定性も高いバランスが取れたスタンス幅です。
ドライバーで安定性を求める場合は、腰幅でスイングすることをお勧めします。
また、長いパットを打つときにスタンス幅を腰幅にすると安定して打てる場合もあります。
スタンス幅を腰幅にするデメリット
大きなデメリットはありません。
肩幅より安定性が良く、首幅よりもパワーを生み出せます。
初心者は、腰幅が最適
股関節の動きに慣れていない初心者は、ドライバーからアイアンまでスタンス幅を腰幅にすることをお勧めします。
パワーと安定性に優れていて、目立ったデメリットも無いバランスのとれたスタンス幅です。
スタンス幅#2 肩幅
腰幅よりも少し広めのスタンス幅が肩幅です。
股関節の外側に足を置くと、肩幅に近いスタンス幅になります。
必ず肩幅まで足を広げる必要はありません。
股関節の動きを大きくするための、ちょっと広めのスタンス幅です。
肩幅のスタンスは、ドライバー・フェアウェイウッドで使われることが多いスタンス幅です。
股関節を大きく動かすため、太もも・お尻の筋力が求められます。
スタンス幅を肩幅にするメリット
肩幅に合わせた広めスタンス幅のメリットは、股関節の内旋運動を最大限活用出来て大きなパワーを生み出せること。
その1点につきます。
股関節の内旋運動を意識しやすくなるのも肩幅のスタンスです。
股関節を大きく動かせるスタンス幅なので、飛距離重視のドライバー・フェアウェイウッド向きになります。
スタンス幅を肩幅にするデメリット
スタンス幅を肩幅にすると、股関節の可動域が大きくなります。
太もも・お尻の筋肉を鍛えていないと下半身の動きは安定しません。
股関節の動きが大きくなる分、背骨・肩甲骨の動きも大きくなります。
つまりスイング全体が大きい動きになりますから、筋力・柔軟性が低いと再現性が低いショットとなります。
この場合、ひたすらにドライバーの練習をするよりも、ストレッチ・筋トレを行うことによってスイング安定性を上げる事をお勧めします。
肩幅のスタンスは、初心者にはお勧めしない
スタンス幅を肩幅に取るためには、股関節の動きを十分に引き出せることが必要です。
股関節の動きが不十分なのに肩幅でスイングすると、下半身の動きが不安定になりスイングが乱れる原因になります。
安定性を保ちつつ、大きなパワーを生み出せることが肩幅のスタンスを取る条件です。
ドライバーだから肩幅で。
という考え方は捨てましょう。
初心者にとって、肩幅のスタンスはデメリットしかないと言えます。
股関節の動きに慣れておらず、筋力・柔軟性も不足しがちです。
初心者のドライバーが全く安定しない原因の1つと言えます。
男子プロでも、腰幅でドライバーを打つくらいですから、初心者は遠慮なく腰幅でドライバーの練習をすることをお勧めします。
スタンス幅#3 首幅
首幅のスタンス幅は、聞き慣れないかもしれません。
ですが、実際はよく使うスタンス幅です。
自分の首の太さと同じ幅でスタンスをとります。
首幅のスタンスは、ショートアプローチ・パターに有効です。
スタンス幅を首幅にするメリット
何と言っても安定感です。
下半身の動きが最小限に制限されるのでショットの安定性は抜群です。
スタンス幅を首幅にするデメリット
各関節の動きが小さくなる為、手打ちショットになる可能性が高まります。
スタンス幅を首幅にしても、股関節・背骨の側屈・肩甲骨の動きは意識してください。
アプローチ・パターが苦手な人は、この「手打ちショット」になっていることがほとんどです。
ショートアプローチはもちろん、パターでも股関節・背骨・肩甲骨はしっかり意識してください。
スタンス幅#4 傾斜地・バンカーは自在性が必要
傾斜地やバンカーでのスタンス幅は、
- しっかり踏ん張れるか
- しっかりスイング出来るか
しっかり踏ん張るために、広めのスタンス幅を取ったり、狭目のスタンス幅を取ったりします。
また、しっかりスイングが出来るかどうかも考慮しなければいけません。
パワーポジションが取れるかどうか。
これが、傾斜地やバンカーでスタンス幅を決めるための基準となります。
→【アドレスの基本#3】パワーポジションって知っていますか?
両足を付けてスタンス幅をゼロにするメリット無し
足をピッタリくっつけてスタンス幅をゼロにすることにメリットはありません。
踏ん張る力が小さくなるので、基本的に下半身の動きが不安定になります。
短いアプローチに足を付けるスタンスを勧める人がいますが、このスタンス幅はお勧めしません。
クロスタイプは広め、パラレルタイプは狭め
スタンス幅は、4スタンス理論のタイプによっても違いがでてきます。
・クロスタイプ(A1・B2)は、広めのスタンス幅。
・パラレルタイプ(A2・B1)は、狭めのスタンス幅です。
A1タイプの松山英樹選手は、スタンス幅が広めです。
A2タイプのタイガー・ウッズは、スタンス幅が狭めです。
スタンス幅は広めが良いか、狭めが良いかは個人の感覚によります。
安定してスイングできるスタンス幅を探し出してください。
正しいアドレスは、ゴルフシューズから
正しいアドレスを取り、正しいスイングをするためには、ゴルフシューズの機能性も大切になってきます。
足元を支え、大きなパワーを生み出すためのゴルフシューズ・靴下選びも重要になってきます。
ゴルフシューズ・靴下は、あなたのスイングを足元から支えてくれる大切な道具です。
スタンス幅 まとめ
スタンス幅の基準が明確なら、状況に応じた判断が出来る
ゴルフコースでは、平坦な場所でショットを打つ機会はティーショット以外ではほとんどありません。
そのとき、真っ先に悩むのがスタンス幅です。
3種類のスタンス幅の基準があれば、状況に応じた判断が出来るようになります。
スタンス幅が決まらないとスイングは安定性を欠きます。
自信を持ってアドレスを取れるように、3種類のスタンス幅を基準にしてください。
アドレスの基本の解説、第2回。
つま先の向きとスタンス幅についての解説です。
ガニ股か、スクエアか。
4スタンス理論のタイプに合わせて解説します。
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