今回から、バックスイングの基本の解説を始めます。
※グリップとアドレスが正しくできていることが前提となります。
こちらの解説を先に読むことをお勧めします。
今回は、バックスイングの動きとトップの形について解説します。
- バックスイングは、トップの形を正しくとるための動き
- トップの形は、右股関節・左側屈・左肩甲骨の動きで決まる
- トップの姿勢で、左腕は肩のラインまでしか上げなくていい
- トップの姿勢で、右手は外旋の動き
- トップの形から逆算した動きがバックスイング
トップの形を知らなければ、正しいバックスイングは出来ない
バックスイングとは、トップの形を正しくとるための動きです。
正しいトップの形を知らなければ、正しいバックスイングは出来ないと言えます。
そして、正しいトップの形が出来ていないと、正しいインパクトも出来ないことになります。
トップの形で悩んでいませんか?
- シャフトがクロスする
- 頭が上がる、下がる
- 重心が右にズレる
トップの形で多い悩みです。
ただクラブを上げることだけを考えたバックスイングをすると、トップで様々な問題が発生してしまいます。
正しいトップの形を作るためにバックスイングをする意識を持つと、これらのトップの悩みはなくなるはずです。
「トップの形ありき」のバックスイングを心掛けてください。
正しいトップの形とは
反動をつけて無理な動きをしない
トップの形は、初心者ゴルファーにとっては慣れない身体の動きになります。
無理をして身体を動かそうとしてしまいがちです。
しかし、トップの位置で無理があってはダメです。
身体が硬かったり、筋力不足であったり、理由はさまざまですが、無理をしてトップの形を作ろうとしないでください。
無理なく動かせる範囲で。
無理がある=オーバースイングです。
バックスイングの勢いにまかせて、無理やりトップの形を作ってもスイングは乱れるだけで安定性は得られません。
身体が硬ければ、動かせるところまで。
筋力不足なら、筋肉が悲鳴を上げる手前まで。
息が止まるようなトップの形(姿勢)も、動きに無駄があります。
無理な動きを無くし、リラックスできる姿勢を心がけてください。
正しいトップの形#1 右股関節の内旋運動
右股関節の内旋運動が正しくできていること。
腰・骨盤を45°回すとか、右側に壁を作るとか言われている動きです。
軽く膝を曲げて、アドレスで作った前傾姿勢をキープしながら右股関節の内旋運動をおこないます。
股関節の内旋運動は、初心者のほとんどの人が出来ていない動きでもあります。
左右の股関節の内旋運動は必ず身に付けてください。
股関節に関する詳しい解説はこちら
正しいトップの形#2 背骨の左側屈
股関節の内旋運動をすると、頭(上体)が右に流れます。
頭の位置を動かさないために、背骨を左へ側屈させます。
背骨の左側屈のタイミングは、股関節の動きに合わせて行います。
バックスイングからトップにかけての背骨の動きは、左の側屈のみです。
右の回旋運動(上体を右に回す動き)は間違った動きですので注意してください。
背骨の側屈に関する詳しい解説はこちら
正しいトップの形#3 左肩甲骨の外転
バックスイングの最後に左肩甲骨を外転させます。
トップで肩のラインを90度以上回す動きは、左肩甲骨の外転によって行われます。
左肩を回そうとしても、肩のラインは思うように回りません。
左肩を無理に回そうとする動きは、頭が下がる動きに繋がります。
左肩甲骨を外転させるとき、頭を左に回すと肩のラインがスムーズに回ります。
スイング中に頭を動かさないことは大切ですが、頭は左右に回します。
頭を動かさないために、首に力を入れてしまうことは間違いです。
首に力を入れたスイングだと、首を痛める原因にもなります。
首はリラックスさせて、軽く左右に動かすようにしてください。
肩甲骨に関する詳しい解説はこちら
正しいトップの形#4 左手は肩のラインまで、右手は外旋の動き
左手は、肘を伸ばしたまま肩のラインまで上げます。
トップで腕を大きく上げようとする意識は必要ありません。
前傾姿勢をキープして、左肩甲骨を外転させれば腕は上がります。
左手の動きに関する詳しい解説はこちら
右手は、外旋の動きをします。
外旋の動きが出来ていれば、脇が開くことは意識しなくても大丈夫です。
トップの位置で右手の外旋をキープさせるためには、右肩まわりの柔軟性が必要になります。
右手の動きと、ストレッチについての詳しい解説はこちら
正しいトップの形#5 手首はコックとヒンジの動き
トップの位置での手首の動きは、ヒンジとコックの両方の動きをします。
左手首は、コックの動き
右手首は、ヒンジの動き(コックの動きも入っている)
手首の動きはコックの動きだけに焦点があてられがちですが、右手首のヒンジの動きが大切になってきます。
右手の外旋の動きが出来ていると、右手首のヒンジの動きも自然にできます。
正しいトップの形#6 トップの姿勢で静止できますか?
トップから切り返しにかけて反動をつけるスイングをする人は、トップの姿勢で静止できないと思います。
正しいトップの形は、無理な動きが無いので静止することができます。
トップの姿勢で、膝を軽く曲げ伸ばしできるくらいが理想です。
トップの形から逆算すればバックスイングは完成
トップの形が完成すると、あとはアドレスの状態から逆算して動けば正しいバックスイングの完成です。
トップの形を意識しないまま、バックスイングの動きを単体で考えていると悩みは尽きません。
バックスイングの動きを難しく考えてしまいがちですが、バックスイングの目的を明確に理解すれば間違った動きは無くなります。
トップの形を正しくとるための動きがバックスイングの正しい動きです。
トップの形から逆算して動けば、バックスイングで悩むことは無くなります。
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