筋トレによる筋肉増量・ラウンド・練習後の疲労回復には、栄養のバランスが取れた食事が欠かせません。
今回は、タンパク質を中心に食事と栄養についての基礎知識をまとめました。
※栄養について簡単にまとめましたが、そこそこの長文になりました。
時間があるときに、ゆっくり読んでくださいm(_ _)m
★どんなに筋トレをしても、栄養不足だと筋肉はなかなか増えません。
★練習やラウンドをしたあと、栄養不足だと疲労回復に時間が掛かります。
★また、栄養不足は肥満の原因にもなります。
疲労回復も筋肉増量も、栄養のバランスが取れた食生活が大切です。
栄養についての正しい知識を持って、筋トレ・ゴルフに励んでください。
栄養のバランスが取れた食事とは
体に必要な栄養素
栄養素の定義は、摂取しないと体調を壊す食べ物のことです。
消化・吸収・代謝・排泄まで、人間の生命活動に必要なものが栄養素です。
一般的に「栄養」と聞くと、三大栄養素(炭水化物、脂質、タンパク質)を指す場合が多いですが、その他にもビタミン・ミネラル・食物繊維も大切な栄養素です。
「摂取しないと体調を崩す」と考えた場合、水も栄養素に含まれます。
必要な栄養素が摂取できている食事が、バランスのとれた食事といえます。
摂取する栄養素の優先順位
栄養学的には、摂取する栄養にはっきりとした優先順位が存在します。
筋トレで最大限に効果を出したい場合も、ラウンドをする場合も、ダイエットをしたい場合でも、摂取する栄養素の優先順位は同じです。
- タンパク質(アミノ酸)
- 水溶性ビタミン(ビタミンB群・ビタミンC)
- 脂溶性ビタミン・ミネラル
- 必須脂肪酸(ω-3・ω-6)
- 食物繊維
- 糖質・非必須脂肪酸(脂質)
※炭水化物は糖質と食物繊維の総称です。
①②③④は最優先で摂りたい栄養素で、最低限必要な1日の摂取量も決められています。
筋トレやゴルフを行った場合は、当然ながら1日に必要な摂取量も増えます。
筋トレの強度やゴルフの時間にもよりますが、最低限必要な摂取量の1.5倍~2倍が目安となります。
⑤の食物繊維は、整腸作用(便秘解消)の効果があることで有名です。
近年は食物繊維の研究も進んでおり、単なる整腸作用だけではないことが分かってきています。
⑥の糖質・非必須脂肪酸は主に身体のエネルギー源として利用されます。
車に例えるとガソリンの役割です。
筋トレ日・練習やラウンド日・休息日に応じて糖質・脂質の摂取量を増やすと効果的です。
摂取カロリーを考えるのは最後
①~⑥の栄養素をバランスよく採れていることを前提にした上で1日の摂取カロリーを調整します。
ダイエットをしたいのなら、摂取カロリーは控えめに。
筋肉増量を求めているのなら、摂取カロリーは多めに。
摂取カロリーの調整は、主に糖質・脂質(非必須脂肪酸)の量を調整します。
脂質も糖質(非必須脂肪酸)も必要な栄養素ですが、摂り過ぎは肥満の原因になります。
お菓子やジュースは糖質・脂質(非必須脂肪酸)のかたまりであり(高カロリー)、必要な栄養素が含まれていない「エンプティーフード」と呼ばれたりもします。
なお、栄養のバランスが取れた食生活を続けていると、多少食べ過ぎたとしても肥満になりにくいです。
次に、各栄養素の働きについて簡単に解説します。
①タンパク質
人間にとって一番重要な栄養素がタンパク質です。
人間の体はタンパク質でできているといっても過言ではありません。
タンパク質の特徴
タンパク質は、数百~数万個のアミノ酸が結合して作られています。
食事で摂ったタンパク質は、体内でアミノ酸に分解されます。
分解されたアミノ酸から、新しいタンパク質が作られます。
人間に必要なアミノ酸は20種類です。
- 必須アミノ酸(9種類):体内で作ることができないアミノ酸
- 非必須アミノ酸(11種類):体内で作ることができるアミノ酸
タンパク質は消化吸収に時間がかかる
タンパク質(肉や魚)を食べて、アミノ酸として血液中に届くまでに約3時間掛かると言われています。
また、血中のアミノ酸は運動をすると数秒~数分で不足していしまいます。
非必須アミノ酸は体内で生産されて補充されますが、必須アミノ酸は不足したままになってしまいます。
そのため、ゴルフや筋トレなどの運動中は不足した必須アミノ酸を補うためにサプリメントを摂取する必要があります。
- EAA:9種類(または8種類)の必須アミノ酸
- BCAA:必須アミノ酸のうちバリン・ロイシン・イソロイシンの3種類
- プロテイン:低カロリーで消化吸収しやすいパウダー状のタンパク質
運動中のEAA・BCAA摂取は、筋肉量の維持・増量に効果があると認められています。
消化吸収されて血液中に届くまでの時間
- タンパク質(食事):約3時間
- プロテイン(パウダー):30分~1時間
- EAA・BCAA:約15分
運動中は吸収時間が早いEAA・BCAAを摂取し、血液中のアミノ酸濃度を一定に保つように心掛けます。
運動後はプロテインを摂取して、不足しているタンパク質を補います。
最後に、運動後の食事でもタンパク質をしっかり摂取して、筋肉の材料を供給します。
これで、運動中・運動後のタンパク質不足は回避できます。
※逆に言うと、ここまでやらないと筋トレ後・ゴルフ後はタンパク質不足になると言うことになります。
タンパク質不足だと、筋トレをしても筋肉増量の効果は少なくなりますし、最悪の場合はカタボリック(不足した栄養を補うために筋肉が分解されてしまうこと)になってしまいます。
タンパク質の主な役割
- 体内酵素・ホルモンの材料
- 髪、爪にいたるまで体の組織の材料
- もちろん筋肉の材料でもある
タンパク質の1番大切な役割は、酵素の材料になることです。
人間の生命は「酵素」によって維持されています。
消化・吸収・代謝・排泄のすべての工程は「酵素」が関わっています。
体内で作られる酵素の材料であり身体の組織の材料でもあるタンパク質は、最優先で摂取しなければいけない栄養素です。
当然、筋トレやゴルフをした場合は、運動量に合わせてタンパク質の摂取量を増やす必要があります。
タンパク質の1日の摂取量と食材
- 1日の摂取量の目安:体重1kgあたり1g(体重70kgの人で1日70g)
- 筋トレ・ゴルフをしている人の目安:体重1kgあたり1.5g~2g
- 食材:肉類、魚類、乳製品、大豆製品、卵
かつて「動物性タンパク質」「植物性タンパク質」という表現を使われていましたが(植物性タンパク質の方が身体に良い)、現在はすべての食材からバランスよく摂取することが推奨されています。
筋トレをして筋肉増量を目指す人は、1日の摂取量を体重1kgあたり2.0g(体重70kgの人で140g)に設定します。
タンパク質が含まれる食材は、肉類(牛・豚・鳥)、魚類、乳製品、大豆製品、卵の5種類があり、それぞれに長所・短所があります。
1つの食材に偏らず、5種類の食材をバランスよく摂取するように心掛けてください。
タンパク質はこまめに摂取する
タンパク質は1食あたり20g~30gの摂取量が目安です。
1度の食事で多くのタンパク質を摂取しても、全てを体内に吸収することはできません。
タンパク質を1日あたり100g以上摂取したい場合は、3回の食事だけでは足りなくなります。
その場合は、間食でこまめに摂取することが求められます。
最近はコンビニでタンパク質が含まれる商品が手に入るようになっています。
例:サラダチキン・プロテインバーなどで10g~20gのタンパク質を摂取できます。
タンパク質を摂りすぎると太る?
タンパク質を多く含む食材は、脂質も多く含まれています。
タンパク質を摂りすぎると太ると言われる理由は、脂質も多く採ってしまうことが原因です。
通常の食事だけでタンパク質を摂取しようとすると脂質を過剰に摂取することになります。
脂質の摂取を抑えつつタンパク質を摂るためには、「高タンパク・低脂質」の食材が求められます。
高タンパク・低脂質な食材:鳥むね肉・鳥ササミ・ブロッコリーなど
筋トレ・ラウンド・練習時のタンパク質の摂り方
①空腹状態で筋トレ・ゴルフをしない
空腹状態の体は、栄養が不足している状態です。
空腹のまま運動をするとカタボリック(栄養を補充するために筋肉を分解すること)を起こしてしまいます。
消化・吸収の時間を考慮して、筋トレ・ゴルフを始める1〜2時間前に食事を摂ることをお薦めします。
②筋トレ中・ラウンド中はEAA(必須アミノ酸)を摂取
血中のアミノ酸は運動をするとすぐに枯渇してしまいます。
筋トレ・ラウンドなど1時間以上の運動をする場合は、EAA(必須アミノ酸)をこまめに摂取することで血中のアミノ酸濃度を一定に保つことができます。
血中のアミノ酸濃度を一定に保つことがパフォーマンスの向上に繋がりますし、カタボリック(筋肉分解)を防ぐことにも繋がります。
③筋トレ後・ラウンド後は30分以内にプロテインを摂取
筋トレ後・ラウンド後は、市販されているプロテインパウダーでタンパク質を補います。
運動を始めると同時に筋肉は分解・再生を始めています。
遅くとも筋トレ・ラウンド終了後30分以内にプロテインを飲んでタンパク質を補充することが筋肉の維持・増量のために大切になります。
とにかくタンパク質の摂取には気を使うようにする
タンパク質は1番重要な栄養素であり、こまめに摂取することが求められます。
また、筋トレやゴルフなどの運動をすると、運動量の分だけ多くのタンパク質を摂取する必要が出てきます。
日常生活において、タンパク質の摂取する量・摂取するタイミングには常に注意しておくことが筋肉増量の近道になります。
タンパク質不足は、カタボリック(筋肉量が落ちる)原因になります。
※割引コード(DEC30)入力で、全商品30%オフ!
※紹介コード(JLYC-R3)入力で、更に500円OFF!
※LINE登録で、1300円OFF!
ビタミン・ミネラル
ビタミン・ミネラルはタンパク質の次に大切な栄養素です。
旬の食材(野菜・果物・魚)とお肉(牛・豚・鳥)を摂取していれば、ビタミン・ミネラルは必要な摂取量を摂ることができます。
偏食(野菜を摂らない、炭水化物のみ)や加工食品中心の食生活だと、慢性的なビタミン・ミネラル不足になり体調不良・肥満の原因になります。
ビタミン・ミネラルの主な役割は2つ
- 体内酵素の材料
- 体内酵素の活性化
タンパク質と同様に、ビタミン・ミネラルも体内酵素の材料になります。
いくらタンパク質を摂取してもビタミン・ミネラルが不足していると体内酵素は生産されません。
もしくは体内酵素を生産するために筋肉を分解して必要な栄養素を補充することになります。
また、生産された体内酵素が働くための活性要因としてもビタミン・ミネラルは機能します。
つまり体内酵素が消化・吸収・排泄などの本来の機能を発揮するためには、ビタミン・ミネラルが必ず必要ということになります。
ビタミン・ミネラルが不足すると体調不良になるのは、体内酵素が作られない・体内酵素が機能しないことが原因です。
②水溶性ビタミン
水溶性ビタミンはビタミンB群とビタミンCとがあります。
- ビタミンB1(チアミン)
- ビタミンB2(リボフラビン)
- ビタミンB3(ナイアシン)
- ビタミンB5(パントテン酸)
- ビタミンB6(ピリドキサールなど)
- ビタミンB7(ビオチン)
- ビタミンB9(葉酸)
- ビタミンB12(シアノコバラミンなど)
- ビタミンC(パントテン酸)
水溶性ビタミンは、水洗いや加熱調理で損失されやすく、過剰摂取分は尿として排出されます。
そのため、水溶性ビタミンも体内に長くとどまることができません。
タンパク質と同様に1日3食+間食でこまめな摂取が求められます。
③脂溶性ビタミン・ミネラル
脂溶性ビタミン・ミネラルは、体内に長くとどまることができます。
1回の食事でまとめて摂取しても大丈夫です。
脂溶性ビタミン・ミネラルは、不足しても過剰摂取しても体調不良の原因になります。
不足分をサプリメントで摂取する場合は、過剰摂取してしまう可能性がありますので容量には十分に注意しください。
脂溶性ビタミン
- ビタミンA
- ビタミンD
- ビタミンE
- ビタミンK
脂溶性ビタミンは、水洗いや加熱調理による損失が少なく、油と一緒に調理することで吸収が高まります。
ビタミンDは食事以外に日光浴によっても生産されます。外出することが少ない生活をしている場合は、サプリメントで摂取することをお勧めします。
ミネラル
多量ミネラル(5種類)
- ナトリウム
- カリウム
- リン
- カルシウム
- マグネシウム
ナトリウムは塩分のことです。
塩分の摂り過ぎは体に悪いと言われていますが、塩分(ナトリウム)も必須ミネラルの1つであり運動をすれば摂取量も増やさなければなりません。
またナトリウムはカリウム・マグネシウムとの摂取バランスが大切であり、ナトリウムのみの過剰摂取は体調不良の原因になります。
市販されている食塩は99.9%がナトリウムです。
食塩を使用するとミネラルバランスを保つことが難しくなりナトリウムの過剰摂取となるため、「食塩の取り過ぎに注意」と言われる理由です。
岩塩・海塩を使用することでミネラルバランスを保つことができて、塩分量を気にする必要がなくなります。
微量ミネラル(8種類)
- 鉄
- 亜鉛
- マンガン
- 銅
- ヨウ素
- セレン
- モリブデン
- クロム
微量ミネラルの中では、鉄・亜鉛が不足しがちです。
鉄・亜鉛のどちらも消化・代謝に深く関わっているミネラルなので、不足している場合はサプリメントで補充することをお勧めします。
④必須脂肪酸
- ω-3脂肪酸(EPA・DHAなど)
- ω-6脂肪酸
脂質のうちω-3(オメガ3)脂肪酸、ω-6(オメガ6)脂肪酸は体内で合成できない必須栄養素のため、食事で摂取する必要があります。
また、ω-3とω-6は摂取量のバランスが大切です。
一般的な食生活だとω-6を多く採ってしまいがちなので、ω-3を積極的に摂るように心掛けてください。
ω-3脂肪酸は、青魚や亜麻仁油で摂取できます。
亜麻仁油は加熱に弱いので、ドレッシング感覚で使用するようにしてください。
⑤食物繊維
食物繊維とは、体内で消化・吸収されなかった化合物の総称です。
消化・吸収されなかった食物繊維は、大腸に届いた後に大腸菌のエサになります。
大腸菌によって発酵・分解され、短鎖脂肪酸が作られます。
大腸の機能は食物繊維があることが前提であるため、食物繊維が不足すると大腸は機能不全となります。
食物繊維の効果
- 肥満防止
- コレステロール上昇抑止
- 血糖値上昇抑制
- 抗酸化作用
- 排便促進
- エネルギー源
食物繊維は、整腸作用(排便促進)の効果のみが語られることが多いですが、役割は多岐にわたります。
食物繊維は、1日あたり約20gの摂取が推奨されています。
野菜全般(葉物・根菜)・果物・お米(特に玄米)・海藻類など、食物繊維が含まれている食材は多いです。
偏食や加工食品中心の食生活だと、食物繊維の摂取が難しくなります。
⑥糖質・非必須脂肪酸
糖質と脂質(非必須脂肪酸)は、主に体内のエネルギー源になります。
糖質・脂質ともに摂りすぎると肥満の原因になります。
①~⑤までの栄養素を摂取していることを前提に、糖質・脂質の摂取量を調整して1日の摂取カロリーを計算します。
ダイエット目的での無理な糖質制限・脂質制限の食事はかえって体調不良の原因になります。
医師からの指導がない限り、糖質・脂質もバランスよく摂取することをお勧めします。
筋トレ後の疲労回復のためにはバランスのとれた食事
筋トレ後やラウンド後の疲労回復のためには、とにかく栄養のバランスが取れた食事が大切になってきます。
疲労感が出るのは、栄養不足によって代謝が不十分なことが原因です。
★○○を食べれば疲労回復効果がある
★△△のサプリを飲めば疲労回復する
このような間違った認識(企業の宣伝・広告)が多いですが、実際は栄養素すべてが疲労回復(代謝)に必要です。
★野菜中心の食生活の人は、お肉や魚が必要かもしれない
★炭水化物に偏った食生活の人は、肉も野菜も必要かもしれない
特に運動後は、身体が栄養素を欲しています。
通常の摂取料の1.5~2倍の栄養素を摂取しなければなりません。
栄養のバランスがとれた食事をしっかり食べることが疲労回復に繋がります。
※筋トレ後の筋肉痛は、栄養を採っていたとしても回避することは不可能です。
筋肉の増量も、疲労回復も、栄養をしっかり摂ることが大切です。
筋トレ後30分以内にプロテイン摂取
筋トレで筋肉を増やしたい場合は、なによりもタンパク質(アミノ酸)の摂取が重要です。
★筋トレ中・ゴルフ中は、EAAの摂取
★筋トレ後・ラウンド後は、プロテインの摂取
こまめなタンパク質の摂取とビタミン・ミネラルを採れていれば、筋トレ量に比例して筋肉量も増やすことができます。
※割引コード(DEC30)入力で、全商品30%オフ!
※紹介コード(JLYC-R3)入力で、更に500円OFF!
※LINE登録で、1300円OFF!
ゴルフの為の筋トレ講座
【基本編】
・ゴルフの為の筋トレ基礎知識
・ゴルフの為の食事と栄養
【実践編】
・【1日30分/週1回】ゴルフの為の体幹トレーニング
・【1日30分/週1回】ゴルフの為の下半身トレーニング
・【1日30分/週1回】ゴルフの為の腹筋トレーニング
・【1日30分/週1回】ゴルフの為の上半身トレーニング
・【1日30分/週1回】ゴルフの為の腕・肩まわりトレーニング
コメント